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【Weekly Africa Biz】2026年10月第3週:Uberに続きMooveもナイジェリア撤退、OPayがNYSE上場申請、EcobankがCIPS参加へ

11 時間前
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【Weekly Africa Biz】2026年10月第3週:Uberに続きMooveもナイジェリア撤退、OPayがNYSE上場申請、EcobankがCIPS参加へ(サムネイル)

今週は、アフリカビジネスに関する記事を7本公開しました。Uberに続いて、Uberと組んで車を届けてきたMooveもナイジェリアから撤退し、ナイジェリア最大級のフィンテックOPayはNYSE(ニューヨーク証券取引所)への上場を申請しました。


Ecobankの人民元決済網への参加、ケニアの旅行保険の義務化、スタートアップ資金調達のQ3集計、マッキンゼーの消費者調査まで、お金とルールの前提が動いた1週間です!




今週のアフリカビジネス:3つの注目トレンド


今週公開した記事群を俯瞰すると、大きく3つの動きが見えてきます。


1つ目は、配車アプリの「入れ替わり」が、車と金融の層まで揺らした週でした。Uberが撤退したアフリカの市場は、この1年あまりで4カ国になりました。


主要26カ国を調べると、撤退と並行して新しい参入も相次いでいて、Bolt、inDrive、Yangoなど、国ごとに主役のアプリがまったく違います。


そのナイジェリアで、Uberの撤退から5週間後の10月8日、Mooveが事業の終了を発表しました。


Mooveは、誰にいくら貸すかの判断も返済の管理も、Uberの運行と売上のデータに頼っていました。


しかも、車の資金の一部はドルで借り、ドライバーが稼ぐのはナイラです。条件を満たすドライバーには、推定総額約350億ナイラ(約41億円)分の車の残りの支払いを免除し、所有権を引き渡すとしています。


一方ラゴスでは、運転手の組合がBoltとinDriveに手数料を最大10%までにするよう求め、10月12日から無期限のストライキに入りました。


車や金融といった「アプリの下」の層に商機があるのは確かですが、上の層のアプリを1社に決めてしまえば、資産があっても一緒に崩れます。


日本企業がモビリティに関わるなら、頼る先が消えたときの備えまで、最初の計画に入れておきたいところです。



2つ目は、お金の通り道が「ドル中心」「国内市場中心」から広がり始めた週でした。


アフリカ34カ国で事業を展開するEcobankが、中国の人民元決済網CIPSへの参加に動き出しました。


中国とアフリカの間の人民元の国際決済は、2020年の800.2億元(約1.9兆円)から2024年の1,553.3億元(約3.7兆円)へ、4年で約1.9倍になっています。


ただ、世界の外貨準備に占める人民元は2.11%で、米ドルは56.70%です。


起きているのは「脱ドル」ではなく、取引相手ごとに通貨を選べる「多通貨化」だと読めます。資本市場でも動きがありました。


OPayは売上の89.5%がナイジェリアなのに、上場先にまずニューヨークを選び、アフリカ最大の銀行とされるStandard Bank Groupが最大2億ドル(約316億円)の出資を決めています。


スタートアップ資金調達のQ3は、エクイティが5億8,000万ドル(約916億円)と前年Q3の2.5倍になりました。


ただし、1〜9月に10万ドル以上を調達できた会社は311社で、集計を始めた2021年以来もっとも少なく、お金は大きな案件に集まっています。


日本企業は、取引先がどの通貨と銀行で払っているか、組む相手の資金がどこまで持つかを、早めに確かめておくとよいと思います。


ただし、OPayの上場は申請の段階で、価格も時期も決まっていません。



3つ目は、「ルール」と「数字」の前提を、そのつど確かめる大切さが目立った週でした。


ケニアの旅行医療保険は、8月7日に保健大臣が「基準を満たせば自国の保険でもよい」と説明し、8月下旬には高等裁判所が実施を一時停止し、10月5日に運用が始まりました。


いまの運用では、在ケニア日本国大使館が「ケニア国外の旅行保険は適用外」と案内しています。


わずか2か月半で、日本から出張する人が知っておくべきことが入れ替わりました。数字も同じです。


Q3の資金調達額は、集計元によって5.8億ドルにも10億ドル超にもなります。


OPayが示した66.1%と57.4%という2つの「シェア」は、分母がまったく違います。



マッキンゼーの消費者調査は、アフリカ全体ではなく5カ国の結果で、回答者の半分以上がナイジェリアの人です。


そのなかで見えてきたのは、アフリカの消費者が「いちばん安いもの」ではなく、価値に見合うものを選ぶ人たちだということでした。


毎月の食料品支出の44%は、買い足しや急ぎの買い物、特売目当ての買い物だったといいます。


「アフリカ」をひとつにまとめず、国と都市の単位で、数字は集計元と定義まで確かめる。今週の7本は、どれもその大切さを教えてくれました。



今週のアフリカビジネスニュース:記事一覧


【10/12】アフリカ主要26カ国で配車アプリは何が使える?Uber撤退後の最新事情を調べてみた〜Bolt・inDrive・Yangoを徹底比較〜


アフリカ主要26カ国で配車アプリは何が使える?Uber撤退後の最新事情を調べてみた〜Bolt・inDrive・Yangoを徹底比較〜

この1年あまりで、Uberが撤退したアフリカの市場は4カ国になりました。


2025年9月のコートジボワール、2026年1月のタンザニア、そして9月2日のナイジェリアとウガンダです。


ナイロビでもラゴス出張でもUberを使っていた筆者が、他の国では何が使えるのかを2026年10月10日時点で調べました。


前半は、Bolt、inDrive、Yangoなど、国ごとに使えるアプリのガイドです。


後半は、撤退と参入が同時に起きる理由を、手数料の規制、現地事業者と組むモデル、地方都市とバイク・三輪という3つの構造で読み解きました。


出張で使う方向けの準備も3つ紹介しています。



【10/13】EcobankがCIPS参加へ!アフリカで中国人民元決済が拡大、「ドル離れ」は本当に進むのか!?


EcobankがCIPS参加へ!アフリカで中国人民元決済が拡大、「ドル離れ」は本当に進むのか!?

世界の外貨準備に占める人民元は、わずか2.11%です。それでも、アフリカと中国の間では、ドルを経由しない決済が着実に広がっています。


10月9日、アフリカ34カ国で事業を展開するEcobankが、中国の人民元決済網CIPSへの参加に向けて契約を結ぶ予定だと、Reutersが報じました。


Bloombergは、覚書を結んだと伝えています。中国とアフリカの人民元の国際決済は、2024年に1,553.3億元(約3.7兆円)で、4年で約1.9倍になりました。


「脱ドル」ではなく「多通貨化」だと読み解き、日本企業が確かめておきたい3点も書いています。



【10/14】ケニアeTAで入国の際に44ドルの旅行保険が必須に!日本の保険では代替できない新ルールを解説!


ケニアeTAで入国の際に44ドルの旅行保険が必須に!日本の保険では代替できない新ルールを解説!

8月には「自国の保険でもよい」と説明されていた制度が、10月5日、まったく違う形で動き出しました。


ケニアに12か月未満滞在する外国人は、原則として旅行医療保険への加入が義務になり、eTA(電子渡航認証)の申請画面では1人44ドル(約7,000円)の保険を買う形です。


在ケニア日本国大使館は、ケニア国外の旅行保険は適用外と案内しています。20名の研修なら、44ドルでも880ドル(約14万円)です。


8月からの経緯と、出張者が出発前に確認したい5項目、タンザニアの制度との違いを整理しました。



【10/15】アフリカのスタートアップ資金調達2026年Q3、エクイティは2.5倍!調達企業は2021年以来最少に


アフリカのスタートアップ資金調達2026年Q3、エクイティは2.5倍!調達企業は2021年以来最少に

エクイティは戻ったのに、お金を受け取る会社は減っています。2026年Q3の調達額は7億9,700万ドル(約1,259億円)で、前年Q3とほぼ同じでした。


中身を見ると、株式による調達は前年の2.5倍に増えました。一方で、1〜9月に10万ドル以上を調達できた会社は311社と、2021年以来もっとも少なく、1,000万ドル以上の案件が総額の83%を占めています。


同じQ3でも、集計元によって5.8億ドルにも10億ドル超にもなる理由、9月に資金が向かったEV・太陽光・決済の案件、日本企業が組む3つの機会をまとめました。



【10/16】OPayがNYSE上場申請!ソフトバンク出資のナイジェリア最大級フィンテックの正体と狙い!


OPayがNYSE上場申請!ソフトバンク出資のナイジェリア最大級フィンテックの正体と狙い!

OPayの売上の約半分は、決済ではなく自社の融資です。10月9日、ナイジェリア最大級のフィンテックOPayが、米証券取引委員会にNYSE上場を目指すF-1を提出しました。


2026年上半期の売上は4億6,710万ドル(約738億円)で、前年同期の約2.4倍、純利益は9,090万ドル(約144億円)です。


月間ユーザーは5,010万人にのぼります。売上の89.5%がナイジェリアなのに、なぜ上場先は先にニューヨークなのか。


Standard Bankによる最大2億ドル(約316億円)の出資や、66.1%と57.4%という2つのシェアの読み方も解説しています。



【10/17】アフリカ消費者市場の最新動向!マッキンゼー9,000人調査から見る4つの潮流と日本企業の商機!〜2026年版〜


アフリカ消費者市場の最新動向!マッキンゼー9,000人調査から見る4つの潮流と日本企業の商機!〜2026年版〜

アフリカの消費者は、「いちばん安いもの」に流れているわけではありません。


マッキンゼーが10月2日に公表した、エジプト、ケニア、モロッコ、ナイジェリア、南アフリカの9,036人の調査では、「質の高い食品なら上乗せを払う」と答えた人が37%で、欧州の15%の2.5倍でした。


ただし、毎月の食料品支出の44%は、買い足しや急ぎの買い物、特売目当ての買い物です。価値は落としたくないけれど、一度に払う額は小さくしたい。


そうした消費者に、日本企業はどう届けるのか。ユニ・チャームとWASSHAの例を交えて、4つの潮流と3つの戦略を紹介しています。



【10/18】トヨタ系も出資のMooveがナイジェリア撤退!Uber撤退で崩れた車両ファイナンス!


トヨタ系も出資のMooveがナイジェリア撤退!Uber撤退で崩れた車両ファイナンス!

Uberが撤退した5週間後、Uberと組んで車を届けてきたMooveも、創業の地ナイジェリアを離れました。


10月8日の発表で、条件を満たす顧客には、推定総額約350億ナイラ(約41億円)分の車の残りの支払いを免除し、所有権を引き渡すとしています。


背景にあったのは、与信と返済の管理をUberのデータに頼っていたことと、ドルで借りてナイラで回収する為替のずれです。


ラゴスでは、10月12日にBoltとinDriveのストライキも始まりました。


車や金融の層であっても、1社のプラットフォームへの依存が崩れると、一緒に揺らぐことを整理しています。



編集部ピックアップ:10/18「トヨタ系も出資のMooveがナイジェリア撤退」


今週の注目は、Mooveの撤退の記事です。日本企業にとって、いちばん遠い話ではないと思ったからです。


Mooveがナイジェリアとガーナ向けに買い入れた車にはスズキが並び、それを供給したのは豊田通商グループのCFAOでした。


2026年8月のシリーズCは、アブダビの政府系投資会社ムバダラと、トヨタの成長投資ファンドWoven Capitalが共同で主導し、MUFG系のMUFG Innovation Partnersも既存の投資家に名を連ねています。


日本の車、日本の商社、日本の資本が、この仕組みの中にいたことになります。


記事は、下の層(車や金融)にいても、上の層(配車アプリ)を1つに決めてしまえば、車という資産があっても一緒に崩れると指摘しています。


事業計画に入れておきたいのは、頼るプラットフォームが消えたらどうなるか、資金と売上の通貨がずれていないか、降りるときにどう終えるか、の3点です。


Mooveは、アクラ、ナイロビ、ヨハネスブルグ、ケープタウンでは事業を続けていると報じられています。



今週の数字


  • 4カ国:この1年あまりでUberが撤退したアフリカの市場の数。コートジボワール、タンザニア、ナイジェリア、ウガンダです

  • 2.11%:2026年6月末の世界の外貨準備に占める人民元の割合(IMF)。米ドルは56.70%、ユーロは20.60%です

  • 44ドル(約7,000円):10月5日からケニアのeTA申請で買う旅行保険の、現在の申請画面上の料金。使える期間は90日間です

  • 7億9,700万ドル(約1,259億円):2026年Q3のアフリカのスタートアップの資金調達額(Africa: The Big Deal)。1〜9月に10万ドル以上を調達した会社は311社で、2021年以来最少でした

  • 4億6,710万ドル(約738億円):OPayの2026年上半期の売上。自社の融資サービスの収入が全体の約50.6%を占めました

  • 44%:アフリカ5カ国の消費者の、毎月の食料品支出のうち、買い足し・急ぎの買い物・特売目当ての買い物が占める割合(マッキンゼー)

  • 約350億ナイラ(約41億円):Mooveがナイジェリアで顧客に引き渡すとした車両の推定総額。Mooveが受け取るはずだった残りの返済額ではありません


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