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アフリカ経済ウィークリー 2026年10月第3週|ケニアの燃料値上げ、ウガンダの緊急利上げ、南アの輸入キット組立の支援打ち切り

15 時間前
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アフリカ経済ウィークリー 2026年10月第3週|ケニアの燃料値上げ、ウガンダの緊急利上げ、南アの輸入キット組立の支援打ち切り(サムネイル)

アフリカ各国の現地紙から、今週の「制度・数字・現場」を拾いました。


ケニアと東アフリカを厚めに、ナイジェリア・ガーナ・ニジェール・南アフリカ・エジプト・モロッコなどの現地紙を加えています。


国際媒体に出にくいものを中心に、日本企業のアフリカ担当の方が社内で説明するときの材料としてお使いください。


今週は、ケニアで燃料の上限価格が上がり、燃料のVAT 8%は90日延びました。ウガンダの中央銀行は臨時会合で、政策金利を12%に上げています。


南アフリカでは、輸入キットで車を組み立てる方式(SKD)への政策支援を、段階的にやめる方針が示されました。


今週取り上げた国と本数の地図(アフリカ経済ウィークリー 2026年10月第3週|ケニアの燃料値上げ、ウガンダの緊急利上げ、南アの輸入キット組立の支援打ち切り)

今週の3行


  • 南アフリカ、輸入キットの組立(SKD)の支援をやめる方針。既存のSKDの組立事業は段階的に終え、新しい施設は支援しない。中型・大型の商用車は対象外

  • ウガンダ中央銀行、臨時会合で政策金利を9.75%から12%に。シリングの下落を緩めるため

  • ニジェール、ガソリン・軽油の輸出を停止。中国の石油3社には、45日以内に約束の不履行を正すよう要求


ケニア・東アフリカ


【数字】ケニア:燃料の上限価格を引き上げ。灯油は1リットル28.49シリング高。燃料VAT 8%は90日延長


ケニアのエネルギー・石油規制庁(EPRA)は10月14日、10月15日から11月14日までの燃料の上限小売価格を発表しました。


ナイロビでは、ガソリンが1リットルSh226.96(約278円)、軽油がSh227.76(約279円)、灯油がSh219.87(約269円)です。


上げ幅はガソリン12.93シリング(約16円)、軽油9.90シリング(約12円)、灯油28.49シリング(約35円)です。


EPRAは、9月の輸入ガソリンの平均の着地原価(荷揚げまでの原価)が、8月より11.81%上がったと説明しています。


Business Dailyによると、EPRAのKinyua長官(Director General)は、補助金の支出を止め、先の分を残す判断だと述べました。


ルト大統領は10月16日、2つの法律に署名しました。燃料の付加価値税(VAT)を8%に据え置く措置は、まず90日続きます。


財務長官の官報告示で、さらに90日延ばせます。


同じ税法で、タイルの物品税は1平方メートルSh400(約490円)の定額に変わりました。


洗面台などの陶器の衛生用品は、1キロSh50からSh30(約37円)に下がります。


▶ 日本企業への示唆:ケニアで車両や発電機の燃料費を見積もる場合は、11月14日までの上限価格と、VAT 8%の期限を、前提に入れてください。



【政策】ケニア:Safaricom株の売却、控訴裁判所も無効判決の執行停止を認めず


ケニアの控訴裁判所は10月13日、政府とVodacomの申立てを退けました。9月15日の高等裁判所の判決の執行を、控訴の結論まで止めるよう求めていたものです。


高等裁判所は、政府が持つSafaricom株の売却を違憲・無効とし、60億981万4,200株を政府に戻すよう命じていました。


この命令は、控訴審の判断が出るまで、そのまま続きます(The Star)。控訴審の結論が出たわけではありません。


売却したのはSafaricomの株式の約15%で、買い手はVodacom Groupの子会社Vodafone Kenyaです。取引は7月6日に完了していました。


政府は株の対価として約Sh204.3 billion(約2,500億円)を受け取り、ほかに将来の配当の代わりとしてSh40.168 billion(約490億円)が支払われています。


政府側は、約15.57億ドル(約2,470億円)の外貨の流入があり、取引を戻すと大きな資本の払い戻しが要りうると訴えていました。


売却益は、国のインフラ基金に充てる計画でした(The Standard)。


▶ 日本企業への示唆:ケニア政府の資産売却や官民連携の案件に関わる場合は、議会の承認など手続きの適法性が、裁判で争われうる点を確かめてください。



【政策】ケニア:KRA、税関の貨物追跡の電子シールを10月26日から民間15社の機器に切り替え


ケニア歳入庁(KRA)は10月16日付の公示で、税関の管理下にある貨物の電子追跡を、10月26日から民間業者の機器だけで行うと発表しました。


KRAが持つ電子シール(貨物に付ける追跡装置)は、乾貨物と車両の分は10月26日で使えなくなります。燃料などの液体貨物の分は、順に廃止します。


承認された業者は15社で、使う側が業者を選び、業者と商業契約を結びます。電子シールはこれまで税関が無料で付けていたと、The Standardは伝えています。


料金は、公表されていません。


KRAは、港の混雑の解消と、シールの不足による待ち時間を減らすことを目的に挙げています。


▶ 日本企業への示唆:モンバサ港から通過貨物や保税貨物を運ぶ場合は、10月26日以降に使う業者と料金を、物流会社に確かめてください。



【企業】ケニア:南アのNedbank、NCBA株66%の買収成立を発表。株式の移転は11月3日


南アフリカのNedbankとケニアのNCBAは10月19日、NedbankによるNCBA株66%の買収が成立したと発表しました。


1月に発表した案件で、必要な承認がすべてそろいました(Moneyweb)。


ケニア中央銀行(CBK)の承認は8月28日です。


NCBA株は10月21日の取引終了ごろから11月2日まで売買が止まり、11月3日にNedbankへ移ります。


応じた株主への支払いも同じ日に始まります(NCBAの発表)。


NCBAは、ブランド、現地の経営陣、ナイロビの本社を維持し、商品やサービス、支店、日々の取引はそのまま続くと説明しています。


Nedbankが1月に示した買収対価は約139億ランド(約1,340億円)で、現金が20%、Nedbankの新株が80%です。


通常は、NCBA株100株につき現金2,100シリング(約2,570円)とNedbank株4.02994株を受け取ります。


受け取るNedbank株が200株未満の株主などは、1株105シリング(約129円)の現金で受け取ります(Nedbankの公開買付書類)。


NCBAはナイロビ証券取引所への上場を続け、残りの34%は一般の株主が持ちます。


▶ 日本企業への示唆:NCBAと取引や融資のある場合は、取引はそのまま続くとの説明を前提に、11月3日以降の契約や窓口に変更がないかを、担当者に確かめてください。



【政策】ケニア:決済法の草案。中央銀行が経営難のフィンテックに介入できる権限


ケニアの決済システム法案(National Payment System Bill, 2026)の草案に、中央銀行(CBK)が決済事業者に介入できる規定が入っています(CBKが公開した法案、TechCabal)。


事業者が顧客への義務を果たせないとき、規制に反したとき、金融の安定を脅かすときが対象です。


CBKは経営者の解任を指示でき、法定管理人(statutory manager)を任命できます(第21条)。


法定管理人は、資産や事業を売却できます。顧客や債権者への支払いを、一時止めることもできます(第25条)。


草案は2011年の決済法を廃止して置き換えるもので、フィンテックの登録と免許の制度も設けます。まだ草案で、成立していません。


CBKの意見募集は10月9日に締め切られました。


▶ 日本企業への示唆:ケニアで決済やフィンテックの事業を持つ、または出資する場合は、法案が今の内容で成立すれば、CBKの介入の条件が事業の前提になる点を確かめてください。



【数字】ウガンダ:中央銀行が臨時会合で政策金利を12%に。2.25ポイントの引き上げ


ウガンダ銀行(BoU)は10月14日、政策金利(CBR)を9.75%から12%に、2.25ポイント引き上げました(Daily Monitor)。


Nairametricsは、臨時の金融政策委員会だったと伝えています。


BoUは、シリングの下落を緩め、エネルギー価格と為替の下落が物価に及ぶのを抑えるためだと説明しています。


Daily Monitorによると、9月の総合インフレ率は4.6%で、8月の4.1%から上がりました。


Reutersは、シリングが利上げの発表前に年初から12%下がっていたと伝えています。


▶ 日本企業への示唆:ウガンダでシリング建ての借入や売上がある場合は、金利と為替の前提を、見積もりと資金計画で見直してください。



【数字】ルワンダ:9月の都市部インフレ率は17.2%。全国は20%


ルワンダ国家統計局(NISR)は10月10日、9月の消費者物価指数を公表しました。


金融政策の目安になる都市部の指数は、前年同月比17.2%の上昇です(NISRの報告書)。


都市部は6月の13.6%から、7月14.5%、8月15.7%と上がり続けています。全国の指数は20%、農村部は22%でした。


都市部の内訳では、食品・非アルコール飲料が20.9%、交通が22.4%上がりました。生鮮食品とエネルギーを除く指数は11.4%です。


▶ 日本企業への示唆:ルワンダで現地の人件費や調達費を見積もる場合は、物価の上昇を前提に、契約の見直しの時期を決めておいてください。



【数字】エチオピア:債務不履行の10億ドルのユーロ債、年内の交換を目指す


エチオピアは、2014年に発行して債務不履行になった10億ドル(約1,590億円)のユーロ債について、新しい債券への交換を年内に終える見込みです(Addis Fortune、10/17)。


新しい債券は8.8億ドル(約1,400億円)で、債権者側とは6月、再編の基本条件について原則合意に達しています(財務省)。


公的債権者委員会は8月、この条件が「債務取扱の同等性」(民間の債権者にも公的債権者と同じ程度の負担を求める原則)を満たすと評価しました(財務省)。


12月の目標は、書類の仕上げと交換の実施が前提だと、同紙は書いています。


Capital Ethiopia(10/17)は、格付会社Fitchの見方として、元本の75%以上を持つ投資家が承認すれば交換が進むと伝えています。


Ethiopian Business Reviewは、10月14日公表の国際的な債務の報告書が追う6件の債務再編のうち、債券の交換を終えていないのはエチオピアだけだと伝えています。


交換までは、不履行の債券が元の条件のまま残ります。


▶ 日本企業への示唆:エチオピア向けの与信や政府案件の支払い条件を考える場合は、債券の交換が12月に実際に終わったかを、確かめてください。



【インフラ】タンザニア:420億ドルのLNG事業、財務相は合意が「ほぼ近い」


タンザニアのOmar財務相は、420億ドル(約6.7兆円)の液化天然ガス(LNG)事業の合意が近いと、Reutersに述べました(The Citizen、10/13)。


「ほぼ、そこまで来ている」との発言で、署名はまだです。当局は6月より前の署名を見込んでいました。


事業を率いるEquinorとShellは、取材に答えていません。


LNGの多くは輸出し、一部を国内向けに回す計画です。


南部ムトワラ州のMnazi Bay鉱区では、国営TPDCとパートナーのM&Pが3本の井戸を掘り終えました。


Homeraエネルギー相は、見つかったガスの量を10月26〜27日に発表するとしています(The Citizen、10/18)。


▶ 日本企業への示唆:タンザニアのLNGに関わる設備や物流を検討する場合は、予定どおり進めば、最終合意の署名の時期が、発注の動き出す目安になります。



西アフリカ


【数字】ナイジェリア:9月のインフレ率は14.63%。エネルギーは10.85%に上昇


ナイジェリア統計局(NBS)は10月15日、9月の消費者物価指数を公表しました。


総合のインフレ率は14.63%で、8月の15.39%から下がりました(Nairametrics)。


同紙は、2026年に入って4か月続けての低下だと書いています。前月比は0.06%で、8月の0.71%から縮みました。


食品は前年同月比で19.59%で、8月の19.57%とほぼ同じです。一方、エネルギーは10.85%で、8月の4.69%から2倍を超えました。


▶ 日本企業への示唆:ナイジェリアで価格や賃金の改定を考える場合は、総合の低下と、エネルギーの上昇を、分けて見てください。



【政策】ガーナ:外国のデジタルサービスの実効税率20%、決済時に徴収する方式へ


ガーナ歳入庁(GRA)は10月14日、外国の事業者が提供するデジタルサービスの付加価値税(VAT)を、決済の時点で徴収する新しい方式について説明しました(GNA、Graphic Online)。


新しい方式では、ガーナで発行されたカードやモバイルマネーで対象のサービスを払うときに、参加する金融機関や決済事業者を通じて税を徴収します。


開始は10月15日と報じられています(Ghanaian Times、Agence Ecofin)。


Standard Chartered銀行は、10月15日から適用すると顧客にメールで知らせました。


ただし、各銀行が実際に徴収を始めたかは確認できていないと、Joy Business(10/14)は書いています。


動画配信、クラウド、オンラインゲーム、デジタル広告などが対象です。


税率は20%で、内訳はVAT 15%、国民健康保険税2.5%、教育信託基金税2.5%です。


GRAは、新しい税ではなく、20%の実効税率は変わらないと述べています。


料金にすでに税が含まれている場合は、同じ取引に追加で徴収しないとも説明しています。


二重の徴収を防ぐため、銀行や決済事業者と調整を続けるとしています(Graphic Online、GNA)。


約92社の外国事業者はすでに登録して納めており、ほかに約100社が納めていなかったと、GRAの担当者は説明しました。


CUTS Internationalは、外国の通信教育の授業料にかかる20%の見直しを求めています(Citi Newsroom)。


▶ 日本企業への示唆:ガーナの利用者に有料のオンラインサービスを提供している場合は、ガーナでの登録と、決済時に徴収されるVATの扱いを、確かめてください。



【政策】ニジェール:ガソリン・軽油の輸出を停止。中国の石油3社には45日の是正期限


ニジェールのSeydou商業・産業相は10月12日、ガソリンと軽油の輸出を禁じる省令に署名しました。10月17日に国営通信ANPが伝えています。


国内生産は国内市場に優先して回し、余った分の輸出は大臣の特別許可が要ります。期間は書かれていません。


首都の給油所で供給が乱れていることが背景だと、ANPは書いています。


中国との石油の交渉委員会は10月13日、CNPC系の現地会社、WAPCO(パイプライン会社)、SORAZ(ジンデール製油所)の3社に、45日以内に約束の不履行を正すよう求めました(La Nouvelle Tribune、仏語から要約)。


委員会は、原油の輸出収入のうち3兆FCFA(約8,100億円)を超える額が本国に戻っていないと指摘しています。


外国人の職員を国内の人材に置き換える計画も、進んでいないとしています。


アガデム(Agadem)鉱区のGoumeri W-8井では、9月25日に原油とガスの噴出事故が起きました。運営はCNPC Niger Petroleumです。


石油省は「きわめて重大な環境事故」と呼び、10月12日時点で一部は封じ込めたものの、完全には制御できていないと発表しました(Le Sahelに掲載の声明)。


同じ基盤にある隣の2本の井戸(W-3、W-4)も、健全性が損なわれたとしています。


▶ 日本企業への示唆:ニジェールや周辺国で燃料を調達する場合は、輸出停止で隣国向けの供給が細る可能性を前提に、調達先を確かめてください。



ニジェールの燃料と石油の動き

【政策】セネガル:ダカール港、留め置かれたマリ向け貨物の保管料などを3か月免除


ダカール自治港(PAD)は、港内に留め置かれたマリ向けの貨物について、保管料(magasinage)、デマレージ(surestaries)、ディテンション(détention、コンテナの返却遅延料)を免除しました(Dakaractu、仏語から要約)。


期間は10月9日から2027年1月9日までの3か月です。マリ荷主評議会(CMC)が10月13日に発表しました。


冷蔵コンテナと、船のクレーンで直接積み降ろす貨物は対象外です。


この期間に引き渡すコンテナは、返却遅延料のかからない期間が60日になります。


▶ 日本企業への示唆:ダカール港経由でマリへ貨物を送っている場合は、免除の対象になるかと、1月9日の期限を、通関業者に確かめてください。



【政策】マリ:止まっていた鉱業の探鉱許可、8〜9月に21件を処理。新規の申請は停止のまま


マリ鉱業会議所のTougela会頭は、8月から9月に探鉱許可の書類21件を処理したと、ケープタウンの会議で述べました(La Nouvelle Tribune、仏語から要約)。


マリの鉱業行政は、2022年11月28日に鉱業権の申請の一部の処理を止め、2025年3月から少しずつ再開していました。


新しい鉱業権の申請と、一部の譲渡は、止まったままです。


8月21日の閣議では、金とリチウムの探鉱許可の更新が承認されました。更新の期間は3年で、1回だけ再更新できます(Bamada)。


政府は9月末に、鉱物資源の研究開発の新しい機関もつくりました。


▶ 日本企業への示唆:マリで鉱業の権益や探鉱に関わる場合は、更新は動き出した一方で、新規の申請は止まったままである点を、前提にしてください。



南部アフリカ


【政策】南アフリカ:輸入キットの組立(SKD)への政策支援をやめる方針。小型商用車はITACが調査へ


南アフリカのTau貿易産業競争相は10月15日、車体と部品の大半をキットで輸入して組み立てる方式(SKD)を、段階的にやめる方針を示しました(貿易産業競争省、Reuters)。


既存のSKD方式の組立事業は段階的に終え、新しいSKDの施設には政策の支援をしません。


既存の工場の閉鎖が決まったわけではありません。中型・大型の商用車は対象外です。


部品の状態で輸入して本格的に組み立てる生産(CKD)について、何をCKDとみなすかの法的な定義も強めるとしています。


ピックアップを含むラダーフレームの小型商用車では、追加の保護が要るかを、関税を扱う国際貿易管理委員会(ITAC)が調べてから決めます。


政府は、自動車産業の優遇策(APDP)を業界団体などと見直しています。


SAnewsは、SKDについて期限つきの規定を入れる案と書いており、廃止の期限は示されていません。


トヨタ南アのKirby CEOは7月に、SKDをやめてCKDの競争力を高めるよう求めていました。


▶ 日本企業への示唆:南アフリカで車両や部品の生産・輸入に関わる場合は、APDPの見直しの中身と、SKDの廃止の期限が示される時期を、確かめてください。



南アフリカのSKDの扱い

【数字】南アフリカ:Eskom、2027年度の平均8.83%値上げへ。料金体系は審査中


南アフリカの国家エネルギー規制庁(NERSA)は2026年2月、国営電力Eskomの2027/28年度の平均の値上げ率を8.83%と承認しました(SAnews)。


Eskomは10月13日、国会の歳出委員会で、直接供給する顧客に8.83%、自治体向けに8.84%とする料金の案を説明しました(国会の発表)。


料金の種類や顧客の区分ごとにどう適用するかは、いまもNERSAの審査の対象です。自治体向けの適用開始日は、資料によって書き方が違うため、ここでは書きません。


意見募集は10月2日に締め切られました(SABC、EWN)。


Eskomは、平均の数字で、料金の種類や使用量、料金体系の変更によって、上がり方は顧客ごとに違うと説明しています(The Witness)。


委員会のMaimane委員長は、家計の負担に配慮した判断を求めました。


自治体がEskomに払っていない電気代は、8月時点でR122.5 billion(約1.2兆円)です。


▶ 日本企業への示唆:南アフリカの工場や事務所の電気代を見積もる場合は、2027/28年度の平均8.83%の上昇を前提に、料金体系の審査の結果で自社の上がり方が変わる点を、確かめてください。



【現場】マラウイ:燃料不足が再び。給油所で夜を明かす人も


マラウイで燃料不足が再び深刻になり、ドライバーが給油所で夜を明かしていると、Reutersが伝えました(10/13)。


バイクタクシーの運転手は、ガソリンが手に入らず、3週間働けていないと話しています。


政府は、外貨の不足が原因だと説明しています。


昨年の選挙のあと、ムタリカ大統領が価格を上げて一時は改善しましたが、2月下旬にイランの戦争が始まってから悪化しました。


IMFとの新しい融資は、まだ合意していません。


▶ 日本企業への示唆:マラウイで車両を使う事業や物流がある場合は、燃料の確保の手段と、外貨の手当てを、現地の取引先に確かめてください。



【政策】モザンビーク:穀物院、コメと小麦の輸入業者3社を停止。1社は2日後に解除、3.43万トンを差し押さえ


モザンビーク穀物院(ICM)は10月13日、コメと小麦の輸入業者3社の輸入を、期限を決めずに止めました。


必要な許可のない「不正な輸入」を理由にしています(Club of Mozambique)。


対象はCIM、África Indústria、Pembe Mozambiqueです。


マトラ港の穀物3万4,300トンが差し押さえられました。


内訳は、CIMの小麦3,300トン、Pembeの小麦6,000トン、África Indústriaのコメ2万5,000トンです。


その後、ICMは10月15日、Pembe Mozambiqueが輸入手続きの不備を正したとして、同社の停止を解きました。


CIMとÁfrica Indústriaの停止は続いています(Club of Mozambique、10/16)。


CIMは、事前の通知も弁明の機会もなかったとして、停止の合法性を認めていません。ICMが今年始めた、輸入を一本化する仕組みを、行政裁判所で争っています。


ICMは、過大な請求で国が年に約1億ドル(約160億円)を失っていると、一本化の理由を説明していました。仕組みはコメで2月、小麦で5月に始まっています。


▶ 日本企業への示唆:モザンビークで食品の輸入や流通に関わる場合は、ICMの許可の手続きと、輸入業者が停止の対象になっていないかを、確かめてください。



北アフリカ


【数字】モロッコ:1〜8月の貿易赤字が25.4%拡大。輸入は15.8%増


モロッコ為替局(Office des Changes)によると、1〜8月の貿易赤字は2,826億ディルハム(約4.5兆円)で、前年同期より25.4%拡大しました。


輸入は6,175億ディルハム(約9.8兆円)で15.8%増、輸出は3,349億ディルハム(約5.3兆円)で8.7%増です。


輸出で輸入をまかなう割合は54.2%で、3.5ポイント下がりました。


旅行収入は979億ディルハム(約1.6兆円)で、9.7%増えています。


国王が10月17日に主宰した閣議では、2027年予算の基本方針が採択されました。地域開発の計画に約250億ディルハム(約4,000億円)を充てる方針です。


予算案は、このあと政府と議会で審議されます(Atlasinfo)。


▶ 日本企業への示唆:モロッコ向けの輸出や現地での調達を考える場合は、ディルハムの動きと、2027年予算案の審議の結果を、確かめてください。



【インフラ】エジプト:内閣がサッルーム物流区とサダトのドライポート会社を承認。アムレヤのドライポートは開業


エジプト内閣は10月14日、リビア国境のサッルーム(Salloum)陸港に隣接する約652フェッダン(約274ヘクタール)の土地について、物流区を開発・運営する企業に30年間の使用を認める契約を承認しました(Youm7、Al Borsa)。


同じ閣議で、メヌーフィーヤ県のサダト市にドライポート(内陸の通関・物流拠点)をつくる「Sadat Dry and Land Port Company」の設立も認めました。


アレクサンドリアでは、アムレヤ(Amreya)ドライポートが開業しました。


投資額は7億エジプト・ポンド(約21億円)で、面積は14.6万平方メートルです。10月6日ドライポートに続く、国内2か所目です。


運輸相は、サダトとボルグ・エル・アラブのドライポートは、年内の着工を見込むと述べています。


▶ 日本企業への示唆:エジプトで物流の拠点や輸送を検討する場合は、予定どおり進めば、ドライポートの稼働の時期が、港から内陸への輸送の組み方を変えます。



【現場】リビア:輸入燃料の30〜50%が密輸に流れたと、国連特別代表が報告


国連のTetteh特別代表(リビア担当)は10月14日、安全保障理事会で、1〜9月にリビアが輸入した燃料の30〜50%が密輸に回されたと報告しました(UNSMILが公開した発言全文)。


この9か月の輸入は815万トン、89億ドル(約1.4兆円)です。国連は、失われた分の価値を24億〜44億ドル(約3,800億〜7,000億円)と見ています。


監査で確定した額ではなく、推計です。


同代表は、横流しが燃料と電力の不足を悪化させており、特に南部で深刻だと述べました。


▶ 日本企業への示唆:リビアで事業や輸送を行う場合は、燃料と電力の不足が続く前提で、自家発電や燃料の手当てを確かめてください。



中部アフリカ


【政策】CEMAC:私募による資金調達の上限(200億FCFA)を撤廃。11月1日から


中部アフリカ通貨同盟(UMAC)の閣僚委員会は10月7日、ヌジャメナで私募(特定の投資家に向けた証券の発行)の規則を改めました(Ecomatin、仏語から要約)。


これまで私募は、12か月で200億FCFA(約54億円)まででした。新しい規則では、私募の額に上限がありません。施行は11月1日です。


投資家の数は100未満(従来は40まで)に広げ、1投資家の最低出資は1,000万FCFA(約270万円)です。


私募で出した証券の売買は、中部アフリカ証券取引所(BVMAC)の専用の区画で行います。


ただし、同じ発行体が私募を行えるのは24か月で2回までです。


COSUMAF(中部アフリカの金融市場の監督機関)への登録も要ります(Ecomatin、Sika Finance)。


▶ 日本企業への示唆:CEMAC域内の企業や事業に出資・融資する場合は、11月1日から1回あたりの調達額の上限がなくなる一方、回数の制限と登録は残る点を、相手先との協議に入れてください。



CEMACの私募の変更点

【現場】中央アフリカ:燃料値上げに抗議する「ville morte」。呼びかけた5人を拘束


中央アフリカの首都バンギで10月12日、燃料の値上げに抗議して、店や学校を閉める「ville morte」(町を止める日)が呼びかけられました。


参加は一部にとどまったと、AFPは伝えています。


政府は10月1日、一般消費者向けのガソリンを1リットル1,050FCFAから1,150FCFA(約310円)に、軽油を1,250FCFAから1,400FCFA(約380円)に上げ、即日適用しました。


大口需要家向けは、ガソリン1,500FCFA(約400円)、軽油1,650FCFA(約440円)です(Ecomatin)。


呼びかけた市民団体の5人が10月15日に拘束され、10月19日時点も拘束が続いています(RFI、AFP)。


検察は、治安を乱した疑いで訴追するとしています。


中部アフリカ諸国銀行(BEAC)によると、CEMAC 6か国で燃料の小売価格の維持を主な目的とする補助金・公的移転は、2026年に3兆3,883億FCFA(約9,100億円)に達する見込みです。


2025年より30%多くなります(Sika Finance)。


▶ 日本企業への示唆:中央アフリカで事業や出張を予定している場合は、燃料価格をめぐる抗議の動きと、在外公館の安全情報を、確かめてください。



今週の数字


今週の数字(アフリカ経済ウィークリー 2026年10月第3週|ケニアの燃料値上げ、ウガンダの緊急利上げ、南アの輸入キット組立の支援打ち切り)

  • 12%:ウガンダの政策金利。10月14日の臨時会合で9.75%から2.25ポイント引き上げ

  • 17.2%:ルワンダの9月の都市部インフレ率(前年同月比)。8月は15.7%

  • 14.63%:ナイジェリアの9月のインフレ率。8月は15.39%

  • 8.83%:南アフリカのNERSAが2026年2月に承認した、Eskomの2027/28年度の電気料金の平均の引き上げ率(料金体系は審査中)

  • 25.4%:モロッコの1〜8月の貿易赤字の拡大率。赤字は2,826億ディルハム(約4.5兆円)

  • 30〜50%:リビアが1〜9月に輸入した燃料のうち、密輸に回されたと国連特別代表が報告した割合

  • 3兆3,883億FCFA(約9,100億円):CEMAC 6か国で、燃料の小売価格の維持を主な目的とする補助金・公的移転の2026年の見込み(BEAC)。2025年より30%増


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換算に使った参考レート(参照日は通貨ごとに異なります):1米ドル=約158.9円、1ユーロ=約176.8円、1ケニアシリング=約1.224円(いずれもケニア中央銀行の10/15の公表値から計算。1米ドル=129.81シリング、100円=81.70シリング)、1ナイラ=約0.119円(10/16 約1,332ナイラ/ドル)、1ランド=約9.65円(10/19 約16.46ランド/ドル)、1FCFA=約0.270円(1ユーロ=655.957FCFAの固定レートと、上のユーロ円から計算)、1ディルハム=約15.9円(10/6 モロッコ中央銀行の参照値 9.97ディルハム/ドル)、1エジプト・ポンド=約3.0円(10/1 約52.3ポンド/ドル)。


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