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スーパー蚊がもたらす、新たなマラリアの脅威

アフリカといえばマラリアに感染するリスクがある地域であることをご存じの方も多いのではないでしょうか?


蚊(ハマダラカ属)によって感染が引き起こされ、高熱を発症することで有名で、感染地域では寝床に蚊帳(かや)を張る等の対策が求められます。


世界保健機関(WHO)は昨年12月、アジアからやってきた 「スーパー蚊 」が、アフリカ北東部にあたる、アフリカの角全域でマラリアの増加を引き起こしているとして警告しました。


アジアとアラビア半島を原産とするアノフェレス・ステフェンシという蚊が、アフリカの2012年にジブチで初めて発見されて以来、エチオピア、スーダン、ソマリア、ナイジェリア、そして最近ではケニア北部で確認されています。


近年、アフリカにおけるマラリアの急増は、この蚊が原因ではないかと憶測されていました。例えばジブチでは、この適応力が高く、都市を好むスーパー蚊が発見されてからわずか8年で感染率が2,800%も急増しました。


新研究が示唆する新たなマラリアの脅威


これまでは十分な研究が進んでいませんでしたが、10月26日発行の国際医学雑誌である「ネイチャーメディシン」に掲載された新論文では新たな発見がありました。


同論文では、研究者たちがディレ・ダワ(エチオピア東部の都市)の大学キャンパスで発生したマラリアの感染経路を追跡した結果、スーパー蚊がアフリカの都市部でマラリアの大量発生を引き起こしていることを示す証拠が見つかったと主張しています。


ディレダワでは2022年の乾季にマラリア患者が2019年の12倍に増加したことが明らかになりました。スーパー蚊が果たす役割を追跡するため、研究者たちはこの虫が生息する場所をマッピングし、患者の場所と比較しました。


また、スーパー蚊がどのマラリア寄生虫を媒介するかを分析した結果、それらは人に病気を引き起こす株と同じであることがわかりました。


薬剤耐性を持つマラリア原虫


このスーパー蚊が厄介な点は適応力が高く、都市部で大量発生し、スラムの掘っ立て小屋の間の汚い水たまりやゴミ捨て場、あるいは放置された車のタイヤの水など、ほとんどどこでも繁殖することです。


これは、これまでマラリアの媒介蚊として最も広く生息しているアノフェレス・ガンビエ種とは異なり、感染地域が一気に拡大する懸念があります。


更に悪いことに、スーパー蚊が媒介するマラリア原虫は既存の治療薬に対して耐性があり、感染を抑え込むには新薬剤の開発が必要不可欠とされています。


2000年以降、マラリア対策は大きな進歩を遂げたものの、依然として世界で最も深刻な病気のひとつです。最新の報告書によると、2021年にはおよそ619,000人が死亡し、2020年の625,000人からわずかに減少したが、コロナ禍が発生する前の568,000人からは増加しています。


人々の生活圏にスーパー蚊がにじり寄っている現状、新たなマラリア対策の開発が求められています。





(イメージ画像はPIXABAYより。©Emphyrio


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